A級指導員講習会レポート 2000. 5. 3〜5  講師:石原 泰彦 先生
内容
備考

≪収胯・鬆胯の練習方法≫
1. 起勢のポーズ
 まずは、収胯・鬆胯ができない体験をする。
 @足のつま先に体重をかけたまま下に沈む。
   → 膝しか曲がらないことに気づく。

 収胯・鬆胯ができる練習
 @腕を少し前に伸ばすようにして踵側に沈むようにする。
    → 胯を曲げることができることに気づく。

 

 A腕を胸の前まで下ろしたら、少し前に意識を持ち、
   「虚領頂勁」の意識を加える。

 

 収胯・鬆胯ができない体験
 @少し、がに股にして足を曲げてみる。
    → 膝しか曲がらないことに気づく。

 収胯・鬆胯ができる練習 
 @つま先と膝の方向を一致させて、踵側に沈むようにする。
    → 胯を曲げることができることに気づく。

2. 起勢で収胯が体験できたら、上歩の後坐・碾歩で体験する。
 @まず、碾歩でつま先をつけたら、前足をさらにゆるめる
   意識を持つ。

 

 

 

 

 

つま先は前向き
ひざだけ外向き

 

   ・つま先と膝の方向の一致は、収胯の条件である!
    ・収胯と腰の回転は別である!
     腰と胯の運動は、必ずしも一致しない!
    ・進んで行く方向の足をさらに緩める!
内容
備考
≪二人組みでのゆるめる練習方法≫
1. 起勢のポーズ
 Bは、Aの右腕に自分の両腕を沿え、しっかりと押しておく。
 @A:腰から緩める。
 AA:左足に体重を移す。
 BA:右肩を緩め、顔を右に回し、右腕を下から上に上げ、
   左足を踏みしめる。  →Bは倒れる。

 

2. 弓歩のポーズ(A,Bともに拗歩)
 @Aがぐっと押す。
 ABは、肩、腰を緩め、後足にしっかり体重をかける。

 

Bは、両腕でAをぐっと
押す。
Bの力が強ければ強い
ほど、AはBを大きく
飛ばすことができる。

 

Bは、Aの力を後足で受
けるので、力は要らない。
肩が緩んでないと、受け
る力はそこで止まり、
腕がつらくなる。

 

    <上歩> @6割ぐらい体重を前足に移したら、
             A胯を緩めて、かかとに体重をのせるようにする。
             Bさらに、胯を緩めて、回す。
             C最後に、少し上に伸ばすようにして、後足を寄せる。
              後足は、緩めて、前に送り出すように伸ばす。
              つっぱらずに、蹴らずに、柔らかく踏みしめる感じ。

      <虚歩 〜軸足の膝を内側に入れない方法〜>
             @45°右を向く。(体ごと)
             A右足に体重を移し、両手を右上で合わせる。(両手首を内側に向ける)
             B左足を前に出す。 ☆前足の膝は、かならず緩める!   
              胯を緩める条件である。退歩で後ろに下がる時も同じ。

     <跟歩> @後足の着地の方法:親指の付け根から着地し、
             小指側、踵側に下ろす。 つま先から踵側におろしていると足首を高く
             上げなければならない ので、足首が緊張し、後足全体が緊張してしまう。
             A後足の裏面を全面着地させ、緩んだ状態で受け皿を作る。
             B踵におしりを乗せるような気持ちで、後ろに体重を移動させる。
             ☆跟歩から前に体重を移す時に荒っぽくすると、その後の全てに影響を 及ぼす。
             ☆後足を着地する際の足先の方向は、膝の方向性を決めるので慎重に行う。

   胯をじっくりゆるめたり、虚実をじっくり検証したりするために 太極拳の運動はゆっくり動く。

      <「回す」ということについての指導のポイント>
           初心者の指導においては、 意識して方向や角度を指示する。
           熟練者の指導においては、ゆるめるという方法で身法の使い方を指導する。

内容
備考

≪倒巻肱の留意点≫
1. 後ろの足は、さっと着地させる。
2. 後ろ足を着地させた瞬間、おへそは少し斜め前方向 
(軸足の方向)にし、収胯する。
3. 特に、上下協調に気をつける。

≪楼膝拗歩の留意点≫
1. 根元から多く動かす。  腰→背中→肩→肘→手首
2. 外三合に留意する。   肩と胯、肘と膝、手首と足首

跟歩の時と同じ要領足首
を高く上げないようにする。

 

腰が一番多く動き、手首は
少ししか動かさない。

   楼膝拗歩 〜 推掌の路線 〜

       正中線を目指し、最後は少し正中線から外側にする。  
        路線 胸の変化と肩の動きを合わせるようにする。         
        最後は 身法をうまく使う。                    
        少し右に 路線は身体(身法)との組み合わせで考える。

内容
備考
≪右攬雀尾の留意点≫
1. 左攬雀尾の最後の按からの座腕の解除 
手先だけで行わない。(腰から行う)
2. 転体のとき  元から動かして、元から開く。 
ゆるめる→沈む→前へ伸ばす→開く
3. 転体の後の右弓歩は、軸足(左足)をしっかり収胯する。

<指導のポイント>  
初心者には、後坐→転体の順で行わせる。  
熟練者には、後坐しながら軸を作り、転体に連貫させる  
ように行わせる。
4. 単鞭の場合も同様  単鞭の右手は、力ではなく、
気で押し出す。  右手を押し出す際に胯を後ろに引き込む。

手先だけで行うと腕が浮いて
しまう。
前引きの(膝で引っ張る)
弓歩になってしまう。



後坐は、前足が作用点で後足
で受けとめる。原理は、弓歩に
なる時と同じ。

     <勁力>
        1. 力を伝えて行く。   
          前から後ろに、後ろから前に送り出していく感じ。
        2. 力いっぱい出すものではなく、いつでも力が出せるように抜いて出す。   
          「暗勁」「聴勁」

      <身法>
       ☆膝をうまく使う→身法を導く。
       ☆収胯→水平が守れる